2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧
第159回芥川賞の受賞発表は7月18日(水)に行われるそうだ。 www.bunshun.co.jp 候補作は受賞発表のだいたい一か月前に行われることが多い。今回ならば6月18日あたりだろう。 追記:ドンピシャで6/18だそうだ それに先駆けて候補作から予想するという不毛な取…
もしかして2018年上半期は豊作なのではないだろうか。 新潮6月号に掲載された谷崎由依さんの「藁の王」を読みながらそんなことを思った。 新潮 2018年 06 月号 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/05/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 原稿…
私は小説が好きなのだ。読書が、文字を読むことが好きなのだ。活字離れなんて言葉もそこかしこで聞かれる世の中で、私は文字を読むことに飢えている。 私はなぜ活字離れができないのか、なぜ世間では活字離れが進んでいると言われているのか。この不可思議は…
昨年の芥川賞は上半期157回、下半期158回ともに新人賞受賞作が受賞した。 こういう流れは案外無視できないものなので、講談社が刊行する『群像』の新人賞「群像新人文学賞」の受賞作を読んでみた。 群像 2018年 06 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売…
端的に結論を述べる。 とても良い作品だった。 学校へ通えない子ども7人に与えられたかがみの中のお城。「城にはなんでも願いが叶う鍵」があり、彼らはそれを見つけようとする。 導入からしてファンタジーである。ファンタジックな世界設定も嫌にならず読み…
ある友人から「オススメの本のリストを作ってほしい」と言われた。いい機会なのでこれまでに溺れるほどに摂取し続けた作品群の中から選りすぐりの「いやだと言っても無理にでも押し付けたい作品群」リストを作ってみようと思う。本に限らずアニメや漫画も存…
昨日、サイダーガールというバンドの「パレット」という曲がとてもいい、エンリピしていると言った舌の根も乾かぬうちに次の曲である。 神聖かまってちゃんという名前はどこかで聞いたことがあった。しかし実態を全く知らず、地下アイドルかなんかだと思って…
最近セクハラが社会現象になっている気がする。人が嫌だと思うことをするな、という大原則が守られれば根本的な問題の大半は解決するのだが、人は自分が責められる事態に直面すると、非を認めにくい傾向にあるようだ。それだけでは解決しないのは女性側が立…
松尾スズキさんはずいぶん前に二度ほど芥川賞の候補になったことがある。演劇畑の方が芥川賞を受賞するというのはときどきあることで、第156回の山下澄人さん、第154回の本谷有希子さん、古くは第116回の柳美里さんや第88回の唐十郎さんもいる。 それにして…
木村さんは前回の芥川賞でも候補入りしていた。 tsunadaraikaneko-538.hatenablog.com 前作では概ね佳作だとの評価を得ながらも、受賞へと突き抜ける力は足りないとの評が下された。 私は前作を読んで 端的に言えば、作品世界がきれいに映像化できた、という…
お次は『すばる』。『週刊少年ジャンプ』で有名だが、文芸雑誌も発行している。それが『すばる』である。 すばる2018年4月号 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/03/06 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (1件) を見る 今回は小山内恵美子さんの「あな…
今回で文藝夏号の中編一挙掲載に関する文章は最後である。 トリは「少年たち」。作者の水原涼さんは文學界新人賞の出身で、受賞作は芥川賞候補にもなっている。箸にも棒にもかからなかったようだが。 今作はどんなものだろう。早速読んでみる。 文芸 2018年 …