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2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第160回芥川賞⑰ 候補作予想「ニムロッド」上田岳弘、「裏山の凄い猿」舞城王太郎(『群像』12月号)

本当に最近何を読んでも面白い。平和で幸せな人生だが、芥川賞を予想するうえではあまりに日和すぎてしまう。 群像 2018年 12 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/11/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 『群像』12月号は巻頭で上…

第160回芥川賞⑯ 番外編Ⅲ 直木賞候補作予想『波の上のキネマ』増山実(集英社)

今回は番外編、直木賞候補作予想を行う。取りあげるのは増山実さんの『波の上キネマ』。 波の上のキネマ (単行本) 作者: 増山実 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/08/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 実はこの作品を読み始めたのはまだ…

第160回芥川賞⑮ 候補作予想「図書室」岸政彦(『新潮』12月号)

野間文芸新人賞の受賞作が発表されたのは少し前の出来事。結局芥川賞落ちの3作は野間新でも落ち、ニューフェイスの2作が受賞となった。金子さんの『双子は驢馬に跨がって』は納得の受賞だった。乗代さんの『本物の読書家』は文学論が楽しいとは思ったが、小…

第40回野間文芸新人賞② 受賞作予想『本物の読書家』乗代雄介(講談社)、受賞作予想まとめ

筒井康隆氏の『文学部唯野教授』のように、作中で講義が始まる作品はいくつか知っている。小説を読んだ結果として賢くなることができる。しかし私は別に本を読んで賢くなりたいわけではない。そんな私でも乗代さんの『本物の読書家』は楽しめた。 本物の読書…