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1冊読み切りで、短編集で、やさしい気持ちに、前向きになれるマンガです。とてもいい。とってもいい。売野機子のハート・ビート (FEEL COMICS swing)作者:売野機子発売日: 2017/02/10メディア: Kindle版収録作は4作。どの話も音楽が根幹に関わっている。「イ…
非常に穏やかな、「あっ」と言う間に読めてしまう家族小説である。第8回三島賞受賞作。 緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道 (河出文庫―文芸コレクション) 作者:山本 昌代 発売日: 1997/01/01 メディア: 文庫 病気により四肢不随を抱えながらものびやかに…
実は伊坂さんの作品を読むのは初めてである。アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)作者:伊坂 幸太郎発売日: 2012/01/01メディア: Kindle版本当に全くどんな作家さんかを知らず読んでみたが、『アヒルと鴨のコインロッカー』はとても爽やかなミステリだ…
別にそんな話ではない。遠野遥さんの「改良」である。文藝 2019年冬季号発売日: 2019/10/07メディア: 雑誌男性性をそのままに受け入れるのではなく、男性である自分自体を肯定も否定もせず、だからこそ無自覚に男らしい振る舞いをすることもない「私」。 人…
さいきん芥川直木賞関連の作品の読み込みをさぼっている。前回記事を更新してからの2週間は、結構体調を崩していた。その間、『楢山節考』『スタッキング可能』『異人たちとの夏』『海と毒薬』『ららら科學の子』『パンク侍、斬られて候』などを読んでいた。…
永沢君といえば、ちびまるこちゃんの登場人物であるタマネギの名前である。『永沢君』は彼と、彼の友人である藤木君小杉君にフォーカスを当てたスピンオフ作品である。 永沢君 (イッキコミックス) 作者: さくらももこ 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2003/…
端的に結論を述べる。 とても良い作品だった。 学校へ通えない子ども7人に与えられたかがみの中のお城。「城にはなんでも願いが叶う鍵」があり、彼らはそれを見つけようとする。 導入からしてファンタジーである。ファンタジックな世界設定も嫌にならず読み…
ある友人から「オススメの本のリストを作ってほしい」と言われた。いい機会なのでこれまでに溺れるほどに摂取し続けた作品群の中から選りすぐりの「いやだと言っても無理にでも押し付けたい作品群」リストを作ってみようと思う。本に限らずアニメや漫画も存…
昨日、サイダーガールというバンドの「パレット」という曲がとてもいい、エンリピしていると言った舌の根も乾かぬうちに次の曲である。 神聖かまってちゃんという名前はどこかで聞いたことがあった。しかし実態を全く知らず、地下アイドルかなんかだと思って…
最近セクハラが社会現象になっている気がする。人が嫌だと思うことをするな、という大原則が守られれば根本的な問題の大半は解決するのだが、人は自分が責められる事態に直面すると、非を認めにくい傾向にあるようだ。それだけでは解決しないのは女性側が立…
私は結構アイドル好きだ。なかでもももクロは一等好きだ。 はじめは軽い気持ちだった。今は昔「はねるのトびら」という番組でドランクドラゴンの塚地さんが紹介していたアイドルグループ、それがももクロだった。 ちょうどそのころ発売されたシングル”猛烈宇…
2月のはじめにインフルエンザに罹り熱に浮かされながら読み始めたはずなので、読了には都合2か月ちょっとかかったことになる。西加奈子さんの『サラバ!』(小学館文庫)はえげつない小説だった。 サラバ! 上 (小学館文庫) 作者: 西加奈子 出版社/メーカー: …
ハル子さんこのまま帰ったら人に迷惑かけたーって落ち込むタイプでしょ だから今の状況が苦しいんだよ そーいうの”まあいいや”って放り投げずに苦しんでるハル子さんは ちゃんとしてるよ 大丈夫 【トラップホール(3) P55より】 上の文章はねむようこさん…
最近、Papaoutaiばかり聴いている。「♪ウッテー パッパウッテー」というキャッチーなフレーズで脳裡に刻み込まれている方もいるかもしれない。 Stromae - Papaoutai
今さら『ふたご』に関して言うことはない。腐るほど書評があるので好きに探してほしい。 ふたご 作者: 藤崎彩織(SEKAI NO OWARI) 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/10/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る
昨晩「坂道のアポロン」を一気読みした。ジャズを題材とした高校生たちの青春群像劇だ。舞台は1960年代。現代の高校生を語る上で欠かせないSNSは、もちろん存在しない。コミュニケーションツールが限られていることは、この作品の根幹に関わる部分である。も…
最近、社会で生きることの難しさ、を強く感じる。 誰も責任感を持っていない。他人に責任を押し付けて平然としている。 私は誰かが悪いとはっきりさせることがニガテであり、その所為でずいぶん割を食ってきた。 一つの失敗に関して100%誰かの責任である、と…
びじゅチューンの動画がyoutubeのNHK公式チャンネルで配信されているのを昨日知った。さっそく私の一番好きな「睡蓮ノート」を無限ループする。 睡蓮ノート『びじゅチューン!』 - YouTube 往年の人気キャラが登場する本作は、これまでの他の作品を観てい…
今更だが直木賞芥川賞候補作を読んでいた。 (結局『火定』と『くちなし』は読まずじまいになりそうだ。) 期待して読んだ両作だったが、期待に応えてくれたのは『彼方の友へ』だけだった。 レビューをするときには☆5つで私の”好き”度も付記する。
群像 2017年 09 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/08/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 群像9月号掲載 雪子さんの足音 さっそく読んでみた。 面白かった。そればっかりかと言われるかもしれないが一番大事な指標だと思う。そ…
世紀の名曲 アイドルヶ丘 知る人ぞ知る名曲がある。「アイドルヶ丘」という曲だ。名曲と言ってもCDが発売されているわけでもないしiTunesにもない。NHKのびじゅチューンなどで有名なクリエイターの井上涼さんが作りyoutubeに投稿した動画なのだが、本当に名…
はじめに こんばんは。この度ブログを始める金盥と申します。本名ではない。ブログの名前もぱっと思いついた七五調のフレーズにした。まじめに書く気はないんだなと思ってもらえれば結構である。 一つ目の記事投稿は自己紹介でもするのがよいかもしれないが…