象の鼻-麒麟の首筋.com

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よりかかってもいいはずなのに ~ねむようこ トラップホール(3)~

ハル子さんこのまま帰ったら人に迷惑かけたーって落ち込むタイプでしょ だから今の状況が苦しいんだよ そーいうの”まあいいや”って放り投げずに苦しんでるハル子さんは ちゃんとしてるよ 大丈夫 【トラップホール(3) P55より】 上の文章はねむようこさん…

父想う子の儚さ Stromae "Papaoutai"

最近、Papaoutaiばかり聴いている。「♪ウッテー パッパウッテー」というキャッチーなフレーズで脳裡に刻み込まれている方もいるかもしれない。 Stromae - Papaoutai

頑張れた方がいいに決まってるじゃないか ~ふたご 藤崎彩織~

今さら『ふたご』に関して言うことはない。腐るほど書評があるので好きに探してほしい。 ふたご 作者: 藤崎彩織(SEKAI NO OWARI) 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/10/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る

ふだんの努力の方向性

私は疑問だ。 息をすることさえ忘れるほど追いつめられている状況は自分にとって必要なのか。 時として、必要。しかし、現状抱えているタスクというのは、呼吸困難に陥るほどのものではないという確信がある。 つまり、不必要に忙しくなってしまっているとい…

少女マンガの文学性 ~坂道のアポロン 小玉ユキ~

昨晩「坂道のアポロン」を一気読みした。ジャズを題材とした高校生たちの青春群像劇だ。舞台は1960年代。現代の高校生を語る上で欠かせないSNSは、もちろん存在しない。コミュニケーションツールが限られていることは、この作品の根幹に関わる部分である。も…

思い悩む人へ リゼロのスバルから学ぶ

最近、社会で生きることの難しさ、を強く感じる。 誰も責任感を持っていない。他人に責任を押し付けて平然としている。 私は誰かが悪いとはっきりさせることがニガテであり、その所為でずいぶん割を食ってきた。 一つの失敗に関して100%誰かの責任である、と…

月光浴

風の匂いが変わった。春がやってきた。 散歩をしているといろいろなことに気付く。踏みしめる草も先週よりずいぶんみずみずしくなった。 春の夜は一人で過ごすに限る。この時期だけは人恋しくならない。世界中が母親の胎内のように、なまあたたかく、やさし…

善悪を一度脇へ置く

「自己嫌悪」 自分が嫌いになってしまうこと。しかもただ”嫌”なのではなく、”悪”だとも言ってしまう。 これは大問題だ。 詭弁ではあるが、善悪の評価なんて人間世界が作り出したものに過ぎない。それは決して絶対的なものではない。 人を傷つけたり殺したり…

DVを我慢する思考回路

人生辛いことばかり。 先ほど4つ記事を一気に公開したが、すべて人生のどつぼのどつぼ、いちばん苦しい時期に書いたものだ。 私は哀しいことに、人生を楽しめない性分である。 基本的に何か辛いことが起きると自分を責め、落ち込んでいるときは拍車をかけて…

退屈と言う贅沢な感情

あれだけ怒涛の戦場を潜り抜けて 平穏だけを心の底から希求していたにも拘わらず ようやく安寧の地を得た途端 すでに退屈と言う贅沢な感情を抱き始めている 現代の特権階級にふさわしいこの感情を抱えて 私はどこに行こう

死ぬまで、ごめんね

普遍的な善も悪もない あるのは常に利己的な価値判断だけだ 自分にとって都合が良ければ善だと可愛がり都合が悪ければ悪だと極めつける

違う

誰かに否定されることを極度に恐れている拠って立つ自分がなく否定すなわち破滅となるから親切心は人一倍でよく気が付くのにそれを行動に移せない気持ち悪がられるのではと思うとそこまで見てるなんて気持ち悪いと思われることを考えると気付いているのに行…

おまつりの晩

遠い夜のことでも俺は覚えている。まだ肩こりの苦しさなんて知らない、そのくせ同情や憐憫といったむずかしい心の機微は感じ取れる小学五年生のころ、俺は生まれた意味を知り世界を憎んだ。 家を出て三十秒で浜辺に着く。浜辺の奥まったところの潮だまりに、…

去り行くフィーバーに切なくなる

お祭り騒ぎが去ったあとの風景には限りない哀愁がある。鳴り止んだ太鼓、屋根を下した屋台、漂う火薬のにおい。ほんの半時間前までは太鼓は打ち鳴らされ、的屋は盛況で、数えきれないほど花火が打ち上げられていた。去ってしまえば先ほどまでのフィーバーは…

睡蓮ノート 井上涼さん

びじゅチューンの動画がyoutubeのNHK公式チャンネルで配信されているのを昨日知った。さっそく私の一番好きな「睡蓮ノート」を無限ループする。 睡蓮ノート『びじゅチューン!』 - YouTube 往年の人気キャラが登場する本作は、これまでの他の作品を観てい…

伊吹有喜『彼方の友へ』、宮内悠介「ディレイ・エフェクト」

今更だが直木賞芥川賞候補作を読んでいた。 (結局『火定』と『くちなし』は読まずじまいになりそうだ。) 期待して読んだ両作だったが、期待に応えてくれたのは『彼方の友へ』だけだった。 レビューをするときには☆5つで私の”好き”度も付記する。

第158回芥川賞直木賞結果

受賞会見もニコ生も観終わったみなさんこんばんは。 結果としては 芥川賞 石井遊佳「百年泥」、若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」 直木賞 門井慶喜『銀河鉄道の父』 が受賞した。芥川賞は受賞作なしとかほざいてましたが、ふたをあければ一番まさかの新…

雪子さんの足音【第158回芥川賞候補作】

群像 2017年 09 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/08/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 群像9月号掲載 雪子さんの足音 さっそく読んでみた。 面白かった。そればっかりかと言われるかもしれないが一番大事な指標だと思う。そ…

アイドルヶ丘

世紀の名曲 アイドルヶ丘 知る人ぞ知る名曲がある。「アイドルヶ丘」という曲だ。名曲と言ってもCDが発売されているわけでもないしiTunesにもない。NHKのびじゅチューンなどで有名なクリエイターの井上涼さんが作りyoutubeに投稿した動画なのだが、本当に名…

第158回芥川賞、直木賞受賞作予想

はじめに こんばんは。この度ブログを始める金盥と申します。本名ではない。ブログの名前もぱっと思いついた七五調のフレーズにした。まじめに書く気はないんだなと思ってもらえれば結構である。 一つ目の記事投稿は自己紹介でもするのがよいかもしれないが…