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文学者になりきれず周縁部でおまつりさわぎをするの巻

退屈と言う贅沢な感情

あれだけ怒涛の戦場を潜り抜けて

平穏だけを心の底から希求していたにも拘わらず

ようやく安寧の地を得た途端

すでに退屈と言う贅沢な感情を抱き始めている

現代の特権階級にふさわしいこの感情を抱えて

私はどこに行こう

 

何を見ても

何も感じない

何を聴いても

何も感じない

何を食べても

何も感じない

何を匂っても

何も感じない

何を触っても

何も感じない

あなたに求められ

自分を必要としている人を信じられない限り

この感情は消えない

必要とされたい

必要とされたい

誰はばかることなく

好きなことして生きていながら

誰かに

必要とされたい

そうでなければ

生きていけないのかしら

誰にも必要とされず

静かに生きているのも

己の内部に

ひとつの生態系を完成させた私になら

できるのかしら